当ブログでおすすめしているテストエンジニア。名前から「何かのテストをするんだろうな~」ぐらいのぼんやりとしたイメージで、具体的な仕事内容や働き方についてはイメージできない方が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、みなさんが「テストエンジニア」について具体的なイメージができるように、仕事内容について解説していきます!
テストエンジニアの種別
「テストエンジニア」とひとことで言っても実はいろいろな役割があり、その役割ごとに企業やチームによって呼び分けていたりします。
💡 現時点で覚えておくような必要はないです!現時点ではある程度イメージができるようになれば問題ありません。
「テストエンジニア」の呼び名の種類
まずは、大枠として「テスト業務を担当する人」のことの呼び方を紹介します。
テストを専門としない開発職の人からは「QAさん」や「テスターさん」と呼ばれたりすることが多いかもしれません。開発者のみなさんは、このあたりの呼び分けにこだわりがないことがほとんどなので、どう呼ぶかは本当に様々です!
一方で、テストを専門とする人たちが自称する場合は、意識的に呼び分けていることもありますのでご紹介します!
QA、QAエンジニア
- 「QAエンジニア」という呼称は「テスト自動化」などの技術的な作業をする人を特別に指す場合があります。
- 「QA」という呼称は「テスト」そのものを指す場合と、「テストを専門とする人」のことを指す場合があります。
テストエンジニア
- 「テストエンジニア」という呼称はざっくり「テストを専門とする人」のこと指す場合が多いです。
当ブログではこの用法でテストエンジニアと呼んでいます!
- 「テスター」と比較して、テスト設計やテストリーダーを務める人のことを呼び分けるために使う場合もあります。
テスター
- 「テスター」という呼称は「設計済みのテスト項目をもとにテストを実行する人」のことを指す場合が多いです。
- その他の呼称に比べると役割が明確な場合が多いです。
テスト業務の各工程とテストエンジニアの区分
ここまでは「テストを担当する人」のことをなんと呼ぶか?について紹介してきました。
このブロックでは、それよりももう少し細かい役割別の呼び分けを紹介します!
テストの各工程とテストエンジニアの役割について
まず、テスト業務はいくつかの工程に分けることができるので、代表的なものをご紹介します!
似たような名前のものが並んでいますが…ひとつひとつの工程についてと、その工程を担当する人のことの呼び方をざっくりと説明してきます。
テスト計画
「テスト計画」と呼ばれる工程は、テストをする対象について調べた上で、どんなテストをするのか?やどうやってテストをするのか?を検討し、計画を立案する工程です。
呼び分けがされる場合、テスト計画を担当する人は「テストエンジニア」と呼ばれることが多いと思います。
テスト設計
「テスト設計」と呼ばれる工程は、テスト計画を基に「テスト項目書」というドキュメントを作る工程です。テスト項目書とは、テストする上でのチェックリストだと思っていただければ概ね間違いありません!
呼び分けがされる場合、テスト設計を担当する人は「テスト設計者」や「テストエンジニア」と呼ばれることが多いと思います。
テスト実行
「テスト実行」と呼ばれる工程は、テスト設計で作成されたテスト項目書を使って実際にテストを実行する工程です。例えば「ボタンを押したら次の画面に行くはずだけど、本当にそうなっているか?」というようなことを行います。
呼び分けがされる場合、テスト実行を担当する人は「テスター」と呼ばれることが多いと思います。
テスト実行管理
「テスト実行管理」と呼ばれる工程は、テスト設計者やテスターなど、そのテストに関わる人員の管理や、テスト業務の進捗状況などを管理する工程です。
呼び分けがされる場合、テスト実行管理を担当する人は「テストリーダー」や「実行管理者」と呼ばれることが多いと思います。
テスト評価
「テスト評価」と呼ばれる工程は、実行しているテストを完了して作業を終了しても問題ないかの判断や、テストの結果を基にテストそのものの品質を評価する工程です。
呼び分けがされる場合、テスト評価を担当する人は「テストエンジニア」と呼ばれることが多いと思います。
呼び名の説明だけですごく長くなってしまいました…。
これら各テストの工程で「実際にどんな業務が行われているの?」という部分については「【初心者向け】テストエンジニアの実際の業務内容を具体例で解説します!」で解説していますので、こちらも見てみてください!
テストエンジニアの将来性
さて、ここまでテストエンジニアの仕事内容について解説してきたのですが、その将来性は実際のところどうなのでしょうか?
AI関連で「仕事がなくなる!」といったような話題も盛り上がりがちですが、そのあたりについて説明します。
将来性はあるの?
将来性、つまり「今後の需要があるか」ということで言いますと、今後も需要はあると思います!
というのも開発者はあくまで開発のプロなので、「使いやすさ」や「分かりやすさ」についてはテストエンジニアと協力してブラッシュアップしていくことが多いのです。
また、この記事に書ききれなかったテスト系の職種もあり、ご自身のキャリアという意味でも将来性があると言えると思います。
AIに仕事を奪われる?
「AIに仕事を奪われる」というのはキャッチーな言葉なので不安に感じている方もいらっしゃるかもしれませんね…。
あくまで現状でいうと、
- 一部の作業工程はAIを利用することも検討されている
- 現段階でAIをテストの工程に導入するには大きな労力がかかる
- AIとは関係ないが自動化はかなり前から導入されている
といったところです。なので、少なくともしばらくは人間の手がかなりの割合で必要な分野だと思います。
AIが今後完全に仕事を奪うのかどうかは正直分からないのですが、一部の作業を代替するようになることは確実かと思います。
そのため、単なる作業者で終わらないことを考えておくのは無駄ではないと思います。
当ブログではAIの発展とは関係なく、キャリアップを念頭に置いて解説していきますので、関連する記事もぜひ読んでみてください!
💡 関連記事
実際の求人ではどう呼ばれている?
ここまでは実際の現場でのテストエンジニアの呼び方等について解説してきました。
ただ、「いろいろな呼び名や役割があるのはわかったけど、転職するときはどう調べたらいいの?」という疑問があるかなと思いますので、最後に実際の求人ではどういったキーワードで探せばいいのか?についてお伝えします。
これらはいくつかの転職サイトで実際に調べてみたものです。
多いのは「テスター」「テストエンジニア」「QAエンジニア」で、中には「ITエンジニア」とざっくり書かれているものもありました。
呼称にばらつきがあるので実際に転職サイト等で検索する際は、業務内容でヒットすることを考えて「テスト」「検証」などと検索すると見つかりやすいのでおすすめです!
また、求人サイトでの検索で条件にあった求人が見つからない場合でも、情報転職エージェントでいわゆる非公開求人を探すなどの方法もありますので、こちらも下記の記事で解説しています!
💡 関連記事
まとめ
今回は「テストエンジニア」というお仕事についてざっくりと全体像をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
IT業界未経験のみなさんにとっては、分かりづらい部分も多かったかもしれません。
技術の詳細な知識はもちろんあった方がいいのですが、実は今回ご紹介したような言葉の意味を知ることが、案外その業界を知る近道だったりします。
当ブログではこれからも、そういった情報をどんどん発信していきますので、是非他の記事も呼んでみてください!